「何故こんな目にあうのだろう」そういう時こそ合掌します。私達が人生の壁にぶつかってしまうことはよくあることです。しかし、仏様はあえて苦しい体験を、その人を救う為に与えていることもあるようなのです。法華経の如来壽量品には、衆生を救う為に「或示己事或示佗事」と説かれているところがあります。己事とは仏様の大慈・大悲の救いで、そのまま形としてあらわれることを意味し、佗事とは違う形をさし、例えば不摂生を続けている人には胃や腸に痛みを与えるのです。もしずっと痛みを感じなければ、取り返しのつかない状態になることは言うまでもありません。仕事や人間関係などの問題であっても、手を合わせ静かに物事をみると本質に気付くことができ、本当の正しい道を歩んで生きていくことができるのではないでしょうか。
ジョン・F・ケネディの言葉に次のようなものがあります。「危機という言葉は、二つの漢字から成り立っていて、一つは“危険”を表し、もう一つは“機会”を表す」と。危機が、人生を好転させるチャンスとなるのですね。