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青年会一日読経会

熱のこもる読経の様子。青年会では当番寺院を持ち回りで、月一回の読誦会を行っています。また今年より、読誦会の際は法話と法式を隔月で行い、研鑽を深めています。

熱のこもる読経の様子。青年会では当番寺院を持ち回りで、月一回の読誦会を行っています。また今年より、読誦会の際は法話と法式を隔月で行い、研鑽を深めています。

十月二十一日に南部日青会主催の一日読誦会が芝 正伝寺 毘沙門堂にて行われました。
 今回二回目の開催で約二十名の青年僧が参加し、朝九時より夕方六時まで四回の水行も含め休むことなく法華経を読誦し、東日本大震災慰霊・早期復興と自身の懺悔滅罪を祈念しました。
 九時間に及ぶ読経の最後に、本年荒行堂に入行される四人のお上人の無事成満を祈り御祈祷を行い閉会となりました。皆へろへろになりながらも心地よい疲労感と清々しい達成感を胸に帰路につきました。

(田村完浩)

布教師会通夜説法

写真はトップバッターの本誌編集、小林顕秀上人。同じお坊さんの前で通夜説教する機会は、以外と少ないかもしれません。

写真はトップバッターの本誌編集、小林顕秀上人。同じお坊さんの前で通夜説教する機会は、以外と少ないかもしれません。

通夜説教を相互に勉強することを目的として、東京都南部布教師会では、十一月一日に圓通寺(中里勝禮住職)に於いて、通夜説教の勉強会を行いました。
 当日は、経験豊富な市川智康上人、戸澤宗充上人、金子和正上人、期待の若手として小林顕秀上人の四名の方に、持ち時間十五分の中で通夜説教をしていただきました。
 普段、なかなか他人の通夜説教を聞く機会は少ないため、各教師それぞれの、視点や内容の異なる通夜説教が聞けて、非常に有意義な例会となりました。

社会活動部会

再スタートした社会活動部会。震災に備え、炊き出しレシピの作成や、テント設営、調理体験等も行う予定です。

再スタートした社会活動部会。震災に備え、炊き出しレシピの作成や、テント設営、調理体験等も行う予定です。

平成十三年に発足した社会活動部会は、宗務所内規により十年を目途としてその活動が総括され、本年九月より新たに活動を行うこととなりました。
 今後は、東日本大震災被災地への援助を継続し、また首都直下型大地震へ備え、都会の特性を考慮した、日蓮宗災害対策実地要綱の改訂版を作成予定です。

人事は以下の通りです。
会 長 富田泰陽上人(大法寺)
副会長 石井常晴上人(長照寺裡)
庶 務 高倉章壽上人(本光寺裡)
会 計 小林顕秀上人(薬王寺裡)

教師研修会

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原発についての新聞記事や写真をプロジェクタに投影しての講演は、非常に分かりやすかったです。原発問題とあって、講演後には盛んな質疑応答が行われました。

原発についての新聞記事や写真をプロジェクタに投影しての講演は、非常に分かりやすかったです。原発問題とあって、講演後には盛んな質疑応答が行われました。

東京都南部宗務所主催の教師研修会が、十一月二十四日、池上朗子会館で開催されました。
 講師に日蓮宗現代宗教研究所所長三原正資上人を迎えて、「『教化』私たちが伝え、導き、育てていかなければならないこと」というテーマで二時間お話頂きました。
 三原所長は特に東日本大震災の原発被害に視点をあて、日蓮宗が過去行ってきた立正平和運動が、原発問題に対してどのように関わってきたか、その歴史と展開を解説して下さいました。

被災地傾聴ボランティア

(寄稿)三井妙真上人

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初日は、女川総合体育館(遺骨安置所)・雄勝病院・大川小学校に於いて慰霊法要。私たちの想像を遥かに超えた津波の威力は、破壊されたままの建物・樹木によって見せ付けられました。翌朝、七ヶ浜から海に向かって一読。朝日を浴び穏やかな姿を見せるこの海が、八ヶ月前にはこの辺り一帯を呑み込み、多くの人々の命を連れ去ったとは到底思えませんでした。
 七ヶ浜中学校・スポーツ広場・女川町東・西の仮設住宅の四カ所で傾聴を目的とした茶話会が行われました。集会所を訪れた住民は皆笑顔でしたが、法話を聞いたり、お茶やお汁粉を頂きながら話をしていくうちに、先の見えない不安な心の内を話してくれました。

傾聴の様子(上)と、おしるこを運ぶ三井上人(下)。傾聴ボランティアは11月16日から1泊2日の日程で行われました。

傾聴の様子(上)と、おしるこを運ぶ三井上人(下)。傾聴ボランティアは11月16日から1泊2日の日程で行われました。

 諸事情により集会所に出てこられない方の為に戸別訪問も行い、漁師の女性が「地元の美味しい牡蠣をご馳走したいので、また二年後にここに来て欲しい」と、先はまだ見えないが明るい未来を語りながら、連絡先を教えてくれました。日が暮れると道路の両側は真っ暗になります。かつてそこに住宅があり、明かりが灯っていたことさえ思い出せないほどに闇が深かったです。

編集後記

今年も残りわずかとなってまいりました。来年もより良い所報を作っていきたいと思います。また、所報に対しご意見、ご要望などございましたら忌憚なくお申し付けください。今後とも宜しくお願い致します。良いお年をお迎えください。(小林顕秀)

今号は記事を色々な方に書いて頂きました。執筆者の方々には厚く御礼申し上げます。硬軟織り交ぜたバリエーション豊かな所報になればと思っています。来年もよろしくお願い致します。(古河良啓)

Nanbu

 第2号  平成23年12月 発行